
今回は「課金回避」についての紹介です。
課金回避とは?
Appleはアプリからの購入を行うために決済手段として、In App Purchase(イン アップ パーチェイス =アプリ内課金)の仕組みを開発会社に提供しています。
このIn App Purchaseは非常に便利なシステムなのですが、一つ大きな問題があります。
それは「手数料が30%もかかる」という点です。
100円の課金アイテムの場合は30円、1,000円の課金アイテムの場合は300円もAppleに課金手数料として取られます。(正確にはAppleが代金を回収して、決まった周期で開発会社の口座に振り込んできます)
その割高な手数料がかかるのを避けるために、In App Purchaseではなく、アプリの開発会社が独自の決済手段を用意して、そこで課金を行ってアイテム販売を行うアプリが多数ありました。
※通常のクレジットカード決済の手数料は大体3~5%前後のものが多いです。
特に電子書籍を販売しているサイトのアプリに多く、購入するときにはアプリからWebサイトに遷移させ、決済が完了するとアプリに戻るという仕組みを利用していました。
Appleが課金回避を行うアプリのリジェクトを行って課金回避アプリの締め出しを行うと、電子書籍販売サイトはアプリを購入した電子書籍を見るためのだけのアプリ(ビューワーアプリと呼ばれています)にする対策を行いました。
ビューワーアプリにすることで、アプリから購入ページへのリンクを貼らず、アプリではWebサイトで購入済の電子書籍をダウンロードなどして閲覧することができるようになります。
この対応を行うことでAppleの審査も通るようになり、現在に至ります。
まとめ
以前は、Appleのリジェクト(却下・審査不合格)の大きな原因だった課金回避ですが、最近はAppleの審査が厳しくなったこともあり、殆ど課金回避を行っているアプリは見当たらなくなりました。
当初はIn App Purchaseを使用せずに、外部で課金処理を行うゲームアプリはリジェクトされていましたが、電子書籍サイトは比較的リジェクトされていませんでした。
その後、課金回避をしている電子書籍サイトもリジェクトされるようになり、それから数カ月もしないうちに、AppleがiBookのサービスを開始しました。。。
最近、リジェクトの大きな理由となっている、リワード広告やシリアルコード機能なども、もしかしたら近いうちに、Appleの正式サービスとして発表されるかもしれませんね。