【ゲーム業界用語】リアルマネートレード(RMT)

かい
かい

今回は「リアルマネートレード(RMT)」の説明です。

3行にまとめると?

・リアルマネートレード(RMT)とは、ソーシャルゲームなどで、ゲーム内アイテムを現金で売買する行為のこと
・ソーシャルゲームの開発会社で、RMTを認めている会社はほとんどなく、利用規約で禁止している会社が大半
・法的にRMTはグレーで、裁判で合法・違法の判断はまだ出ていない

リアルマネートレードとは?

もともとはPCのオンラインゲームなどで流行したものです。

ゲーム進行により敵の落としたレアアイテム等をゲットし、不要なアイテムをチャットなどでコミュニケーションをとりながら、他のオンライユーザーにプレゼントなどしていました。

しかし、希少価値の高いレアアイテムなどはゲームの進行を早める効果のあるものも多く、多くのユーザーが欲しがったため、チャット機能を使って価格交渉を行い、折り合いがつけばアイテムの持ち主の口座にお金を振り込み、入金が確認できればゲーム内の任意の場所で落ち合ってアイテムを直接渡していました。

その後はRMTの専門業者が参入してきて、価格交渉などを行わなくても、商品アイテム一覧を作り、入希望者から希望の商品・数量を販売し、入金された時点で、両者の落ち合う場所を指定して、交換させることで成立していました。

間に業者を挟むことで、アイテムの授受が完了するまでは、アイテムの持ち主に入金されないなど安全面が強化されましたが、その反面、業者の利益分、アイテム価格が高くなるという悪影響も出ています

また、リアルマネートレードは、ゲーム内アイテムを現金化するため、暴力団の資金洗浄(マネーロンダリング)にも使用されるリスクがあり、ソーシャルゲームの開発会社が特に目を光らせている分野です。

リアルマネートレードは犯罪!?

手錠とお金

現時点では法律の判断は出ておらず、リアルマネートレードでのアカウント停止(アカバン)は、利用規約に記載している「禁止事項」などを根拠に実施しているのが実情です。

お隣の国、韓国ではRMTは「違法」となっており、全面的に禁止されています。

またアメリカでは、RMTを理由にアカウント停止にしたユーザーから運営会社が訴えられて、運営会社が負けてしまったこともあるそうなので、日本でも法的な判断が出るまでは、微妙な状況であると言えます。

ソーシャルゲームにおけるRMT

最近のソーシャルゲームでは、アイテムをプレゼントする機能がないアプリが多い事もあり、レアアイテムを持っているアカウントごとの販売なども見受けられます。(機種変更用に引き継ぎコードは設定しているアプリが大半のため)

数年前、モバゲーを引退するユーザーが「怪盗ロワイヤル」のレベルの上がったアカウントをヤフオクで販売し、40万円以上の価格がついたことがYahoo!トピックに掲載されていました。

RMTの問題点

一番大きな問題は、ゲームアカウントは運営会社からの借り物なので、ユーザーが販売できないという規約上の問題です。

殆どのアプリが利用規約の禁止事項でアカウント販売の禁止を記載していて、RMTを原因としたアカウント停止措置などは、この項目を根拠として停止処置を行なっています。

対応は会社によってまちまちですが、スクウェア・エニックス(スクエニ)は、RMTに対して特に厳しいことで有名です。

まとめ

ソーシャルゲームはプラットフォームが「スマホ」であるため、以前の家庭用のゲームに比べてプレイしているメインユーザーの年齢層が高めです。

実際にゲームで課金する年齢層は30代半ば前後が多く、仕事などで忙しいため「時間をお金で買う」ためにアイテム課金やガチャなどに課金し、ある程度遊びつくした時点で不要になったアカウントを、アカウントごとヤフオクなどで販売しようとします。

実際のお金を使って課金までしたので、それを利用規約を根拠として販売できないのはユーザー心理的に納得がいきませんが、「規約に同意してゲームを始めたでしょ」と言われれば、何も言えません。

ちなみに中国では、「ゴールデンファーマー」と言われる職業(?)があり、24時間ひたすらゲームをやってレイアイテムを稼ぎ、それを販売することで生計を立てている人たちがいるそうです。

ある意味「プロゲーマー」ですね。

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