ソーシャルゲーム会社で働いていると、一番よくある質問が、
「業界の景気が良いみたいだけど、給料はどうなの?」
という質問です。
私はこの質問にはいつも、
「会社規模によるので一概には言えない」
と答えています。
そして、
「少なくとも、うちの会社は良くない・・・」
という一言を、忘れずに付け足しています。。。
ソーシャルゲーム業界の給料の現状
一時期、新聞や雑誌、ネットでソーシャルゲーム業界の勢いのよさが特集されたこともあり、いまだに「ソーシャルゲーム会社は儲かっているらしい」と思っている人が多いようです。
しかし、コンプガチャの事実上の停止命令以降は、業界全体で業績が急激に落ち込んでいて、その業績悪化が給料にも反映しているのが現状です。
ただ、一時的とはいえ異常なほどの好景気だったことと、原価の非常に低いビジネスモデルから、他の小売業や製造業などと比べると、給与水準は高い方だと思います。
経営者の立場からしたら、ソーシャルゲームなどの、急に伸びたカテゴリーの業績をベースに給料を支払っていたら、成長の勢いが落ちた時のキャッシュフローが急速に悪化するので、支払いたくないのは当然だと思います。
しかも、その通りになっていますし。
ただ、最近の給料の減り具合は想像以上で、おそらく他のソーシャルゲーム会社も同じようなものだと思います。
GREEに転職した多くの同僚も、わずか数年で別の会社に転職していってますし。
ただ、聞いている中で唯一の例外は、バンダイナムコエンターテインメント(旧バンダイナムコゲームス/2015年4月1日に現社名へ社名変更)は、業績(というより、部門の利益?)がボーナスと連動してるそうで、一昨年のソーシャルゲーム部門のボーナスは数十カ月分出たそうです。
うらやましい・・・・ほんとに。
まとめ
うちの会社も当時は、タイトルの利益に連動してボーナスを出す計画案がありました。
しかし、好調なタイトルに所属しているチームメンバーは苦労なく多額のボーナスを得て、サービス開始したばかりのアプリのチームメンバーのモチベーションが下がるという、本来の趣旨と正反対の結果になるという不満の声が多く、取りやめになりました。
特に中止の一番大きな理由になったのは、「誰も新規タイトルを立ち上げたがらない」という点でした。
有名IPを使うアプリならともかく、そうでない規タイトルは、利益どころか損益分岐点に届かない(=赤字)可能性が高いです。
もしボーナスがタイトルの利益と直結するのであれば、利益を見込めない新規タイトルよりも、既存の人気タイトルを選ぶのは当然の事なので、中止になりました。
色々書きましたが、結論としては、給料は他の業界に比べて悪い方ではないと思いますが、給料だけを目当てにソーシャルゲーム会社に転職するのは、業界の景気の波に大きく影響されるのでオススメしません。
前提として「何よりもゲームが好きだ!」という気持ちがないと、続かないと思います。