
NHKの情報バラエティ番組「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」の2024年9月28日(土)に放映された内容が、「漫画」に関するものでしたので紹介します。
「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」について
「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」は、NHKで放送されている情報バラエティ番組です。
一般的に知られていないお金の話や、その裏側に迫る内容が特徴的です。
MCの有吉弘行さんや日直アシスタントの田牧そらさん、カネオくん(声:千鳥のノブさん)が、視聴者に楽しくわかりやすく経済や社会の仕組みについて教えてくれる構成になっています。
漫画業界の現状
放映された漫画業界の現状をまとめると下記になります。
・国内出版物の4割以上を漫画が占めている
・2023年度の国内漫画総売上は6,937億円
・雑誌や書籍の売上は年々減少しているが、漫画は逆に成長を続けている
・漫画の市場規模は2014年と比べて1.5倍に拡大している
・マンガの市場の2/3が電子書籍によるもの
※数値の出典:全国出版協会・出版価格研究所
1)漫画の国内出版物におけるシェアが拡大
日本国内の出版物の中で、漫画は全体の4割以上を占めるまでに成長しています。
これは他のジャンルの出版物が減少傾向にある中で、漫画が依然として強い人気を保っていることを示しています。
2)2023年度の漫画業界売上
2023年度の国内総売り上げは6,937億円に達しました。
この数字は、漫画が出版業界の中でも最も安定して成長している分野であることを示しています。
3)雑誌や書籍の減少
一方で、漫画を含む雑誌や書籍の売り上げは、ここ10年で減少傾向にあります。
これは、インターネットやスマートフォンの普及に伴い、紙媒体の需要が低下していることが大きな要因の一つです。
しかし、漫画そのものは紙媒体から電子媒体への移行が進んでおり、その結果として全体的な市場の伸びが継続しています。
4)漫画市場の成長
漫画の市場規模は、ここ10年間で大きな成長を遂げており、2014年と比べて1.5倍に拡大しています。
この成長の背景には、デジタル化の進展や新しい読者層の取り込みが大きく影響しています。
5)電子書籍市場の拡大
特に注目すべきは、漫画市場における2/3が電子書籍によるものであることです。
スマートフォンやタブレットの普及によって漫画の電子書籍版が急速に伸びており、紙媒体の減少を補う形で成長を支えています。
電子書籍市場は特に若年層や海外市場で強く支持されており、今後も拡大が続くと予測されています。

漫画業界は、デジタル化とともに成長を続け、国内外での需要を拡大させています。
特に電子書籍の普及が大きな推進力となっており、業界全体にとっても好調な状態が続いていて、世界各地で漫画のイベントなども開催されています。
その効果もあり、漫画家を目指す人も増加中とのことです。
また漫画アプリなども増え、雑誌だけでなくWeb上でも漫画家の活躍の場が拡大していることも市場拡大に貢献しています。
放映内容
「平和の国の島崎へ」(原作:濱田轟天先生、作画:瀬下猛先生)の瀬下猛先生が登場し、漫画制作の現状などについて解説してくれています。
瀬下先生はこれまでアナログで作画を行っていましたが、最近はデジタルを導入して、アナログ・デジタルのハイブリットで漫画を制作しているとの事です。
具体的にはキャラなどの線画はアナログで行い、その絵をスキャンして取り込んで、背景やスクリーントーンなど効果処理などをデジタルで行っているそうです。
またアシスタントは3名いて、以前は同じ仕事場で仕事をしていましたが、コロナ禍以降は全員自宅にいてオンラインで業務分担しています。
同じ仕事場で作業する方が効率は良いとは思いますが、移動時間や交通費の削減、また全員が入れるスペースが必要なため大きな仕事部屋を借りる必要がないため、固定費の削減にもつながっています。
アシスタントの方も自分のペースでリラックスしながら仕事が出来るので好評なようです。
他にも実写ドラマ化された「ろくでなしブルース」や「ROOKIES(ルーキーズ)」で有名な森田まさのり先生が登場して、主人公(前田太尊)がTシャツ姿だったのに別のコマでは学ランを着ているなどの作画間違いについて紹介してくれています。
まとめ
コミック(単行本)の表紙絵に原稿料が支払われていないのは知っていましたが、その理由が「雑誌は寄稿してもらっているので原稿料を支払っているが、コミックは作者の著作物なので表紙などの書下ろしには原則お金は支払われていない」というのは知りませんでした。
ただ、その割にはコミックの印税が8~12%ほどなのは低いかな、と感じました(笑)

NHKではこの放映回の見逃し配信も行っているようですので、興味のある方は見てみて下さい。
