メアリー=ドゥ・久賀フーナ先生の原作、星樹スズカ先生が作画担当をしている「悪役令嬢の矜持~婚約者を奪い取って義姉を追い出した私は、どうやら今から破滅するようです。~」は、義姉を日常生活で虐げて婚約者を奪った悪役令嬢が断罪される「悪役令嬢もの」ですが、その裏に隠された真実が物語の展開と共に明らかになっていく、大どんでん返しが魅力の作品です。
あらすじ(ネタバレ含む)
伯爵家の令嬢ウェルミィ・エルネストは、先妻の娘で義姉のイオーラ・エルネストを虐げ、家督と婚約者まで奪い取った冷酷な悪役令嬢。
婚約者の伯爵子息であるアーバイン・シュナイガーから卒業パーティーで婚約破棄されたイオーラは、高額な支度金の支払いを申し出た女嫌いと社交嫌いで有名な「魔導卿」エイデス・オルミラージュ侯爵の元へ嫁ぐ。
ある日、魔導卿が開く夜会に招かれたウェルミィは、そこで義姉への数々の悪行を暴かれ、伯爵家もろとも断罪されることになる。
しかしその破滅は偶然ではなく、すべてウェルミィ自身が仕組んだ計画だった。
「これから断罪が始まるのだ ――全て私の狙い通りに」
義姉との確執の裏に隠された真実や想いが少しずつ明らかになっていく。
感想(ネタバレ含む)
一見よくある、義姉を虐めて婚約者も奪った義妹が断罪される追放からの逆転劇の物語かと思いきや、実は「悪役令嬢」が物語を裏から動かしていたという大胆な構成が魅力の作品でした。
物語の展開と共にウェルミィの真意が徐々に明きらかになっていくミステリー性や、「断罪=敗北」では終わらない伏線回収が魅力のストーリーです。
物語のクライマックスとなる夜会のシーンは、まるで名探偵が事件の謎を解いていくかのような面白さがありました。
名探偵役であるエイデス・オルミラージュ侯爵にメロメロになる女性が多数出たと思います。
自分が破滅してでも大切な人の幸福を守ろうとするウェルミィの考えには理解できない面もありましたが、テンプレの展開を想像していただけに、想定外の展開となった物語は十分楽しめました。
テンプレの悪役令嬢ものを多数読んできた人ほど意外性を楽しめると思うので、悪役令嬢ものが好きな人には是非読んでもらいたいと思います。



コメント